心に触れる新しい介護

介護現場にいても、新しい介護法を

知らないスタッフが、おられます。

末期医療に携わっている人に鑑定を依頼され、現場の状況を聞き、

(わらをもつかむ気持ちで次々送られてくる患者さん)。

このページを作りました。

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フランス生まれの介護、認知症ケア

ユ マ ニ チ ュ ー ド 

「魔法のよう」と称賛(産経新聞)
千葉県にある特別養護老人ホーム。

 

事例:丸2年間、ベッドから起き

あがろうとしなかった、

90歳の女性が、実に楽しげに、

突然、歌いながら歩き始めたのです。

 

気位が高く職員が誘っても立腹するばかりだった

その女性をわずか10分足らずで

変えてしまったのは

フランス人男性のイブ・ジネストさん。
ロゼット・マレスコッティさんと共に、

30年余かけてつくりあげた

ケアの体系
「ユマニチュード」の創始者です。

 

ユマニチュードは「ケアする事とは何か」

という問いに始まる人間哲学に裏打ちさ れた

150を超えるテクニックの集大成です。

 

母国フランスでは、

400以上の病院やケアホームで利用され、

スイス、ドイツ、カナダと国境も越えています。

秘密は、誰でも身につけることができるワザにあります。

 

例えば、同じ目線で見つめること、

話しかけ続けること

 

「2本の足で立たせること」。

(心理的に重要な条件です、不安があると、健康な人でもよろけます)
 前から静かに近づき、相手との

「水平な視線」で見つめて自己紹介し、

これから何をするかを丁寧に説明します。

施術中も話しかけは中断しない様にします。

 

「声は優しく、歌うように、静かに」

(声の質だけでも癒されます)

 

私の経験を挟みます、ある時、中国語を教えていた人の声が耳に入り、

言葉の勉強はともかく、この人の声を聴きたいと思ったことがあります。

発音がきれいで癒されました。

中国語は一時習ったこともありますが世界で一番きれいな発音と言われています。

  

もう一件、間を挟みます、刑務所で入所者のサポートをしてる人を

2人知っていますが、

男性の場合、どすの利いた声で命令口調で話しています。

 

 

言葉には愛と尊敬を込めます。
最近、高齢者の入院が激増しています。

白い壁、白衣、体に差したチューブ類を

抜かないようにと施される身体拘束。

高齢者は叫んだり、暴れたりしますが、

それは スタッフを

「暴力を振るう敵」と思い込む、

防衛反応からです。
参考:防衛機制
見つめたり、話しかけたりするのが

おろそかだと

「あなたは存在しない」と言っているのと同じで、

人としての関係が生まれません。
日本への紹介者、東京医療センター総合内科医長の本田美和子さんが

「日本の患者 さんにも応用できる」

と確信したのは、入院中の80代の女性の

変わりようを目の 当たりにしたからでした。

 

1年近く、一言も発しなかった女性に、通訳を介して

ネストさんが接すると、目を開き、

「手を上げてください」と言うと、

その通りにしたばかりか「ありがとう」と、言ったのです。

  体験した看護師たちは「目に見えて患者さんが笑顔になるので 、

「うれしくなります」「管を入れる必要が本当にあるのかを考えるようになりました」「つらいから辞めようと思わなくなりました」と、こもごも言います。

 

患者の暴言、暴力に苦しみ、薬でおとなしくさせ、

その事に罪悪感を抱いてい た ある私立病院の急性期病棟の看護師は、

ユマニチュードに接して涙ぐんで言いま し た。
「患者さんによかれと思って今までしていたことが

間違っていたと知りました。

患者さんに申し訳なかった」と。

安全第一、利用者が、自尊心を持った人間である事を忘れがちな病院や施設の

文化を変える時が来ている様です。

 ⇨実際編

「看護管理」10月号ユマニチュード特集

ユマニチュード入門